子供たちの多様な課題に向きあい、寄り添う

2018年9月17日 23時35分 | カテゴリー: 活動報告

  9月13日、新しい生き方・働き方研究会主催の、「働きたいすべての人を応援する」連続講座の第2回「子供たちの多様な課題に向き合い、寄り添う~支援の評価って何だろう~」が、川崎市桜本のふれあい館で開催されました。講師は社会福祉法人青丘社 ふれあい館スタッフ・市立川崎高校「ぽっちとカフェ」で子どもの支援をしている鈴木健さん。 

   川 崎市のふれあい館は、1988年オープン、今年で30周年を迎えました。ここは日本人と、韓国・朝鮮人を主とする在日外国人が、市民として子どもからお年寄りまで相互にふれあいを進めることを目的に、子ども文化センターとふれあい館を統合施設として川崎市が設置しました。お互いの歴史や文化を理解し、共に生きる地域社会をつくってきた街です。

   川崎は京浜工業地帯があり、高度経済成長時には、仕事を求め沖縄や東北などいろいろな地方の人が、1990年ころにはフィリピンやベトナムの人が、リーマンショックの後は中南米の人が増えてきています。川崎区では外国籍の方の比率が6%(全国では1.9%)と高く、日本国籍だけれど両親や祖父母のいずれかが外国由来の方を入れると10%にもなるそうです。

   小学校では、チャンゴクラブがあり、チャンゴ(韓国・朝鮮の打楽器)を叩きたいという日本人の子供も多いと言います。運動会ではプンムルノリ(韓国・朝鮮の農楽)、秋にはキムチ作り、フィリピンと仲良しという企画ではフィリピン人の母親に来てもらい、仲間の文化を学びます。こうした多文化の地域づくりを積み重ねています。  

 ふれあい館では、子ども・若者の居場所づくりとして、夏休みに地域の高校生をまきこんで、「小学生の夏の夜のプログラム」を実施したり、多文化子どもハロハロクラブを作ったり、中学生の学習サポート等をしています。この日も大勢の子どもたちが、地域の高校生を先生に小グル―プで楽しそうに学習していました。また青丘社が運営する近くの桜本保育園では、子ども食堂が開かれていました。子ども同士や、家族で、みんなが一緒に笑顔でおしゃべりしながらご飯を食べていました。この日のメニューはから揚げ、肉じゃが、ギョーザスープ、デザート。スタッフには鈴木さんが誘った地域の高校生も参加しています。子どもたちと家庭の居場所がここにはあります。

 子どもたちが抱える多様な課題は世代間の連鎖なども影響し、なかなか解決することが難しい状況ですが、鈴木さんは子どもたちに向き合い、寄り添います。そばで支えてくれる人がいる、居場所があるということが、どれだけ大切か。この日も鈴木さんの携帯には相談の連絡が次々と入ってきます。                    居場所に集まるのはしんどいから、何か抱えているから来るんだと仰います。色々な人とのかかわりの中で、受け入れられているという安心感から、人は変化していきます。 

 しかし現実には、頑張って高校に入ったのに、残念ながら中退してしまう子も少なくなくありません。それでも、何とかしようとしてくれる人がそばにいて、何かやってみたという経験は将来何か力になるのではと仰います。支援に成果を求められることが多いけれど、子どもを成果の対象にはせず、転んでも、失敗しても、支え合いながら安心して生きていける街づくり、地域づくりをしていきたいという鈴木さん。

 こうした支援の仕組みが、生きるしんどさを抱えた子どもが周りとの関係を断ち切って社会的に孤立することを防いでいます。この取組みを参考に、子ども、若者を社会全体で育てる仕組みを提案していきます。