香害について~一般質問から

  家庭で使う洗剤や、柔軟仕上げ剤などの強い香りに、体調不良や不快を訴える人が増えています。川崎市では、今年1月に、周囲への配慮などを呼びwatanabe.a_1510217のサムネイルかける香りのエチケットのポスターを作成しました。しかし、せっかく作ったのに見かけない、どこに掲示しているのといった市民からの声が届いていることから、このポスターの掲示場所、掲示方法、これからの活用方法について聞きました。約1,000部作って区役所、市民館、図書館などの公共施設に掲示し、ホームページにも掲載をしているとのことでした。しかしポスターは一定期間で入れ替えが行われていることから、再掲示を実施し効果的に活用するとの答えでした。香りに苦しんでいる人がいることを知ってもらうことが、啓発のまず第一歩です。このポスターを効果的に活用してもらいたいと思います。

 強い香りは、化学物質過敏症の原因の一つともされ、外出できなくなるほど深刻な症状を引き起こすこともあります。特に化学物質の影響を受けやすい子どもには配慮が必要です。強い香りに頭痛や吐き気を訴える子どもがいます。みんなと同じ教室で授業を受けることができない子どもがいます。

 香りの問題は、香料成分の表示が義務付けられていないことが大きな課題で、原因が何かを特定できません。成分の表示を求めて活動はしていますが、すぐには表示されない状況です。化学物質過敏症に対して、厚生労働省は科学的知見が確立していないので香害についても対策は考えていないと答えています。しかし、実際にすでに被害が出ている状況です。これ以上被害が広がらないように、住民の声が届く自治体こそ国に先駆けて動くべきだと考え質しましたが、実際に健康被害を訴える方々がいることを踏まえ適切な相談対応等に取り組むという消極的な回答でした。原因が分かるまで待っていては被害がさらに広がってしまいます。予防原則の考えから、因果関係が科学的に証明されていなくても、市民に一番近い自治体として、市民の健康を守るために香料自粛などの対応をとることが必要だと考えます。

 子どもたちの健康を守るために、保育施設や学校など子どもが学ぶ場には「香りのエチケット」から一歩踏み込み、香りを持ち込まない「香料自粛」が必要です。保護者や来園者、来校者にも周知を図り、子どもの暴露を減らすための対策をとる必要があります。 

 安曇野市では、香料等の家庭での使用や来校の際には配慮をという教育長からの文書が保護者に配布されています。多賀城市でも給食着や体育着の洗濯等、香料に配慮をという教育課長の文書が配布されています。宇都宮市教育委員会では、来校者の皆様へお願いとして、できるだけ子どもたちに配慮した香料の使用について協力を求めています。

 子どもたちの健康を守るために、子どもたちのより良い学習環境を保つために、川崎市ではどのように考え対策をとるのか、聞きました。ここでも、症状の相談を受けた場合には文部科学省作成資料「健康的な学習環境を維持管理するために」に基づき、個別に配慮するなどの対応をとっている、国等の調査・研究の動向を注視しながら、各学校に対し適切な情報提供、指導・助言に努めるとの回答でした。

 症状が出てからの対応では遅いのです。個人の化学物質の許容範囲を超えたところで症状が出てくるのですから、今症状が出ていないから大丈夫なのではありません。体の中に化学物質をためていっている状態ですから、いつ発症して被害者になるかもしれません。子どもたちの健康を守るために、よりよい学習環境を守るために、教育の場に香りを持ち込まないよう、これからも提案を続けていきます。