新たな議員年金制度にNO!

地方議員の年金制度は、平成の市町村大合併により掛け金を払う現役議員の減少と、受給する元議員の増加により財政が破綻し、2011年に廃止されました。しかし、廃止された時点ですでに議員年金をもらっていた人には受給資格が残され、引き続き議員年金が支給されています。また、現職議員で受給資格のある在職12年以上の議員には退職年金または退職一時金を受け取ることを選択できるとしたため、実質制度が廃止になるまでには60年近くかかると言われています。財政が破綻したこの年金を支払うために、自治体は市議会議員共済会に負担金(税金)を出し続けています。川崎市は2018年度に1億6千5百万円を負担しています。神奈川県と県内33市町村の負担金の合計は17億8千万円(2018年度)にもなります。

ところが、最近になって議員のなり手を増やすために地方議員を厚生年金に加入できるようにすべきだという声があがってきています。2019年4月現在全国都道府県、市町村1788団体のうち1054の議会で、「厚生年金への地方議会議員の加入を求める意見書」が可決されています。昨年11月には全国県議会議長会、全国市議会議長会、全国町村議長会は、全国大会を開催し、「厚生年金への地方議員の早期加入を求める大会決議」を採択しました。

しかし、そもそも議員は選挙による市民の付託に基づいて4年間の任期に限り身分が保証されている職で、地方公務員法上「特別職」に規定され、地方公務員法の適用から除外されています。雇用関係にある職員と同じではありません。このため法律を改定しないと厚生年金に加入することはできません。また、地方議員が厚生年金に加入すると、年金保険料で160億円、医療保険で100億円の税金負担が新たに生じます。

国民年金での老後の不安が解消されない中、法律を改定してまで、地方議員だけが特権的な制度として厚生年金に加入できるようにするのは筋が違います。まずは、老後の不安に応える年金制度を考えることが議員の仕事ではないでしょうか。議員優遇、お手盛りの新たな議員年金制度には反対します。