川崎市航空隊の活動

川崎市は消防ヘリコプタ―を2機(そよ風1号、2号)保有しています。航空隊は市民の安全を空から守ってくれる心強い存在です。消火、河川や海上、山岳での人命救助、救急搬送、情報収集、輸送など様々な活動をしています。2020年度の航空隊の出場状況は、火災出場28件、水難救助出場15件、警戒出場2件、応援出場4件の合計49件でした。もちろん、この現場で力を発揮するためには、日々の訓練は欠かせません。航空隊の編成は、2020年度までは、操縦士6人、整備士5人、専任航空救助員5人、地上勤務員1人の計16人で運用していました。

ヘリコプターの度重なる事故を受けて、2019年に総務省消防庁は消防防災ヘリコプターの二人操縦士体制を新たな基準として制定しました。操縦士二人体制は2022年度の施行ですが2025年までは経過措置があります。そのため川崎市では操縦士を募集しています。そよ風の操縦士になるにはハードルが高く、事業用操縦士技能証明を持っていて総飛行時間500時間以上の経験があることがまず応募の基本要件です。さらに、採用された後にそよ風の機種限定免許の訓練を経て操縦することが可能になります。

川崎市では、1985年の航空隊発足時から操縦士2人体制で運航しています。その後24時間体制の運航を開始した1999年からは、大規模災害時の情報収集などに限定したうえで、夜間のみ操縦士1人での運航を開始し現在に至っています。

今後は、新基準に基づき、2022年度には、操縦士8人、整備士7人、専任航空救助員6人、地上勤務員3人の計24人の配置を計画しています。操縦士は今年度1人、来年度1人を採用し、運行に必要な資格を取得させる計画です。今年度は7名の応募があり、順調に養成計画が進んでいるとのことでした。そよ風1、2それぞれの限定操縦資格の取得に約3千万円、合計6千万円もかかることにびっくりしました

神奈川県は、消防ヘリコプターを保有していません。そのため市の消防ヘリコプターは、県内の広域応援活動(山岳救助など)に従事しています。災害出動や訓練出動に応じた費用の按分を負担するよう、県への補助金要望を毎年出しています。現状とこれからの見通しを確認しました。神奈川県市町村地域防災力強化事業補助金は、これまで補助上限額が3000万円となっていました。対象経費の範囲拡充や、飛行時間に占める県内応援分について増額を要請し続けた結果、今年度は補助上限額が7000万円に改定されました。今後も必要な働きかけを行っていくとのことでした。ヘリコプターの買い替えはまだ先ですが、1機約15億円もの費用が掛かることを考えれば、この先どこまでの補助を県に求めていくのか、検討が必要です。