無添加表示ができなくなる?-食品添加物の不使用表示に関するガイドライン案

3月15日、「食品表示について食の安全議連に私たちの声を届けるオンライン集会」に参加しました。

消費者庁では、昨年3月からの検討会を経て、食品添加物の不使用表示に関するガイドライン案を作成しました。これは、2015年の食品表示基準第9条では表示すべき事項の内容と矛盾する用語や内容物を誤認させるような文字等を禁止してはいるものの、その解釈を示す食品表示基準Q&Aが網羅的ではない。「無添加」等の表示方法を示す食品表示基準があいまいである。「無添加」等の表示が商品の主要面に義務表示事項よりも目立つように表示されるケースがあり、本来見るべき一括表示欄が活用されていないといった現状を踏まえて、類型化したガイドラインを新たに策定することになったというものです。

消費者庁は、これまでの消費者意向調査等において、食品添加物は安全性が評価されていること等について、十分理解されていない、商品選択の際に食品添加物の不使用表示がある商品を購入している消費者が存在する、食品添加物の不使用表示がある食品を購入する際に一括表示欄を確認しない消費者が存在することが分かったことから、検討会を設置して、ガイドラインを取りまとめたのだと言います。この理由には驚きしかありません。

食品添加物は安全だという評価自体が、私たちの認識とまず異なるものです。安全とされて使用されていたものが後から使用禁止になったケースや、海外では禁止されているのに日本では許可されているということもあります。

消費者は、できるだけ安全な商品を選びたいから、表示を見るのです。

 

その食品表示が、今回のガイドラインで後退してしまい、このままでは消費者が商品選択の助けとしている無添加・不使用表示がなくなってしまうのではと危機感をもって、消費者庁の課長と生協関係者や議員との質問のやり取りを聞きました。しかし、回答は消費者に誤認を生じてはいけない、正確に内容が伝わるようにとの一点張りでした。

例えば

類型1の「単なる無添加の表示」は対象が不明確で何を添加していないのかわからない、事業者が考えているものと、消費者が考えるものが違ってくるかもしれないというのです。無添加の表示ができなくなります。

類型2の「食品表示基準に規定されていない用語を使用した表示」には人工、化学、合成といった添加物に関する定義がないから、適切ではないとして、化学調味料や合成保存料不使用といった表現が使えなくなります。

類型4の「同一機能・類似機能を持つ食品添加物を使用した食品への表示」では例えば保存料不使用としても日持ち向上剤(PH調整剤・酢酸など)を使っている場合は誤認を生じさせると言います。

 

今の世の中、食品は添加物だらけです。私たちがとる食品添加物は1日25g前後、年間8~10㎏と言われています。食品表示を気にして商品を購入している人は半数以上いると言います。知りたい人がいるのに表示されないのは、消費者の選択の機会が奪われることになります。

この制度は消費者の立場に立っているのか、消費者庁はどこを向いているのか、一生懸命に安全な食品を作ろうとしている中小生産者が不利益を被り、大企業寄りの制度になっていくのではないかと危惧します。消費者の知る権利を奪うこのガイドライン案は撤回すべきです。