市民と共に再生エネルギーの拡大を進める

国は昨年6月「地域脱炭素ロードマップ」を公表し、地域の豊富な再生エネルギー(以下再エネ)ポテンシャルを最大限活用し、今後5年間の集中期間に政策を総動員して、2025年度までに少なくとも100か所での脱炭素先行地域の創出を目指すとしました。脱炭素先行地域とは、2050年カーボンニュートラルに向けて、民生部門(家庭や事業者等)の電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロを実現し、その他の温室効果ガス排出削減についても、国全体の2030年度目標と整合する削減を地域特性に応じて実現する「脱炭素ドミノ」のモデルとなる地域です。この地域には、「地域脱炭素移行・再エネ交付金」が交付され、太陽光発電設備などの再エネ設備の整備などに活用することができます。今回第1弾の26ヶ所の地域が発表され、川崎市も選定されました。

川崎市では、2020年11月に「かわさきカーボンゼロチャレンジ2050」を策定し、高津区溝口周辺地域を「脱炭素アクションみぞのくち」に設定し、脱炭素社会の実現に向けて取り組みを進めています。現在28の事業者・団体が「脱炭素アクションみぞのくち推進会議」を作り行政と連携しています。しかし市民への周知はまだまだ不十分です。今回この地域の民間施設と、市内のすべての公共施設群(約1,000か所)が「脱炭素先行地域」の対象となりました。民間施設では太陽光設備の設置や再エネ100%の電力導入、省エネ設備の設置を進めます。公共施設では設置可能な施設の半数に太陽光設備の導入、すべての公共施設に再エネ100%の電力導入、照明のLED化などの省エネの取り組みを進めるとしています。2023年度には橘処理センター(ごみ処理施設)の稼働開始による廃棄物発電の地域エネルギー会社を官民連携で設立予定です。設立にあたってはNPO任せにするのではなく、市民を巻き込み多くの家庭の電気を再エネに変えて、脱炭素に向けて行動変容を促していく必要があります。

ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー危機では、化石燃料への依存から早期に脱却すること、改めて再エネの価値を認識することになりました。太陽光、水力、風力など地域にあった多様な小規模分散型の再生エネの取り組みを市民と共に進めていきます。