個人情報保護法改正で川崎市の個人情報保護はどうなる?

川崎市は1985年に個人情報保護条例を制定し、国より厳しい規制で住民の権利を守ってきました。しかし国は昨年5月、情報の利活用を進めるためにデジタル改革関連法の一部として、個人情報保護法を改正しました。地方公共団体がそれぞれ制定している個人情報保護条例を共通ルールで画一化しようとするもので、来年4月の条例改正を求めています。

改正の問題点

人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪歴などの要配慮個人情報の取扱制限、本人外収集の制限、オンライン結合の制限などについては国の改正法に定めがないことから条例で制限することが許されなくなります。川崎市の個人情報保護の水準が大きく後退することが懸念されます。

また、審議会については、定型的な事例についての運用ルールを決めておくことで、その役割を限定的にしようとしています。国から言われたことだけを審議するのではなく、市民の声が届く実効性のある審議会の位置づけが必要です。

個人情報保護はどうなる

川崎市は、情報公開運営審議会に個人情報保護制度の在り方について諮問し、学識経験者で構成される小委員会を設置し、検討を進めています。7月には答申を策定する予定です。川崎市の姿勢を質したところ、これまで同様に適正な維持管理を図り、個人情報を保護していくとのことでした。

地方自治の観点から

すでに条例のある分野について、国が法律で一律に規制をかけるのは極めて異例で、地方自治、条例制定権をないがしろにしています。国と地方は対等です。川崎市は、国地方係争処理委員会に審査を申し出ることは検討していないとのことでしたが、個人情報保護の先頭に立ってきた川崎市だからこそ、国に意見を上げていくことを求めました。個人情報保護制度が後退しないように、今後の改正の動きを注視していきます。